ある日

 12,2012 15:54


   「  まず、このチューブの薬を塗って
      上から重ねて この特製軟膏を塗ってください。
      そして 最後にシッカロールをはたいてください。
      背中に塗ってくれる人は いるかな? 」


    住宅街の中のポツンと佇む 古ぼけた個人病院
      
    
    雑然とした診察室にて


    年老いた医師は 
    冗談を交えながら そういった。


   「 昔ながらの軟膏なんだよ。
     これが一番 効くんだよ。」


   老医師は 視力が弱っていることもあり
   おぼつかない 手つきで 的外れな箇所にも薬を塗りつけた。
  
   
   受付窓口を担当している老妻は、
   白衣の代わりなのか 白いTシャツに白いパンツ
   古ぼけたエプロン姿。   

 
   「 パパ・・・ 」


    一瞬耳を疑った。


    老妻は、
    先生を呼ぶとき 
    やさしい声で 


   「 パパ・・・ 」 と。


   雑然とした診察室に溢れる生活感・・・
   
   一瞬 自分がどこにいるのか分からなくなった。
   

   ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


   日常はオモシロイ。

   今日も 素敵な出逢いがありますように。




   


      
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