植物園の午後

 09,2011 00:59
 
 
   植物園の午後


   手にした小さな入場券が風に飛ばされないよう
   門をくぐる


   飛び出す絵本を開いたら
   都会の真ん中に ふわりと現れた楽園
   そんな 唐突さ 
 
   
   ふいに風に舞うはなびら
   誘われるまま
   異空間へ滑り込み


   大木の樹皮のあたたかさ
   土の やさしい匂い

  
   鼻腔をくすぐる
   雲の湿った気配


   桜の園

   課外授業の小学生
   かくれんぼ
   おにごっこ
   植物採集
   
   
   記憶の紐の先に結ばれたボンヤリしたカタチ
   どんどん引き出され
 
   幼いころ森や土手で遊んだ
   小さな植物たちとの再会

  
   かすかな光りと戯れる綿毛
   一緒に走り出す
   
   
   洋館の窓に映りこむ木々
   

   螺旋階段


   小さな百葉箱

   
   あくびする黒猫


   かがんで植物を手入れする男性
  

   初めてなのに
   懐かしい温室
 

   湿度を保たれた透明な部屋


   シダと蘭の薫り
   水のしずく 
 
   苔
   
 
   温室のカタチ
   植物のゼリー寄せホウフツ
   
   いつの間にか 透明な膜の中に
   浮遊している感覚  


   小さな池
   めだか
   水草
   ゆらゆら水面に写りこむ
   空と温室のフレームの影と私


   木製ベンチの上 
   置き忘れた誰かの折りたたみ傘
   並べられた小石 数十個
   詩のように見えたり
   

   銀杏の大木の下
   小さな少年たち


      
   空に近いところに鳥の巣

   
   
   
   
   いつの間にか
   植物の薫りに たそがれも含まれてきて・・・        


   植物さん ありがとう
   またキマス。

   

      

   


   



   
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