ジョゼフ・コーネル『 箱の中のユートピア 』

 07,2011 02:42
   
   読みたい本 発見!


     
    『 ジョゼフ・コーネル
 
        箱の中のユートピア 』

       
       
       デボラ・ソロモン著/林 寿美、太田 泰人、近藤 学 訳

       税込価格 : 3990円 (本体価格3800円)
       ISBN : 978-4-560-08109-9    白水社 

     


    今から10年前に 初めてコーネル関係の作品集を買った。
    それは フィラデルフィア美術館で開催されたという
    ジョゼフ・コーネルとマルセル・デュシャンの展覧会の作品集。

    『Joseph cornell / Marcel Duchamp in resonance 』

    アメリカへ旅した友人にお願いして
    シカゴ美術館で いくつかの作品集を持ち帰ってもらったり
    したこともあった。(感謝!)

    日本語で読める本は本当にうれしい。
         
    


内容 : 女優のブロマイド、天体図、古切手や古地図、
海岸で拾ってきた貝殻などを箱に収めた作品を、
生涯に800点以上制作し、
さまざまな芸術家に多大な影響を与えた
コーネル(1903-1972)の全貌に迫る。

柴田元幸氏推薦
「誰にも似ていない作品をつくった〈箱の魔術師〉は、
誰にも似ていない人物だった。
これは、そのことを鮮やかに伝える、素晴らしい伝記。」

つつましい生活を送り、片思いの女性からふられっぱなしで、
昔のロマンティック・バレエの踊り子たちに憧れを抱きながら、
数え切れない日々を地下室で過ごす──。
それは、とても人生とはいえなかった。
いずれにせよ、コーネルが本で読んだ人々のものとは異なっていた。
……来る日も来る日も、母親と口げんかをし、
庭のアオカケスにピーナッツをやり、
玄関の階段から聞こえてくる郵便夫の足音に耳を澄ますことしか、
自分はしていない。彼には時折そう思えた。(序より)

想像力で作られた詩的世界
 戦後アメリカ美術において最も魅惑的で謎めいた作家の一人、
ジョゼフ・コーネル(1903-72)。
 彼は抽象表現主義、ポップ・アートが隆盛した四〇年代から
六〇年代のニューヨークに身を置きながら、
「箱」作品という小さな空間にみずからの詩的世界を構築していった。
 雑貨屋や古本屋で購入した画集、映画雑誌や女優のブロマイド、
レコード、天体図、模造のパイプ、コルクのボール、真鍮の輪、
古切手や外国の地図、海岸で拾ってきた貝殻やヒトデ、
流木のかけらなどを、ガラスの嵌め込まれた箱に収めていく。
これらの作品を生涯に約八〇〇点以上制作したといわれる。
 コーネルの人生は、長く過酷なものであった。
裕福な家庭に生まれながら、少年期に父を失い、
以後彼の生活は自身と、母、そして障害を持つ弟ロバートを支えるために
捧げられた。
ヨーロッパに強い憧れを抱きながら、コーネルは生涯、
ヨーロッパはおろか、ほとんどニューヨークを離れることはなかった。
「ユートピア・パークウェイ」という町に二九年に移り住み、
七二年の最期までこの地で過ごした。
 数多くのコラージュや短編映画も制作したコーネルが、
自分自身のスタイルとしてなぜ箱というかたちを見出していったのか。
 同時代そして後の世代の芸術家や作家に多大な影響を与えた
コーネル芸術の全貌に迫る画期的な一冊。

[目次]
 第1章 1903-17 組み合わせチケット 本券をお持ちの方には次の特典が……
 第2章 1917-21 フーディーニを夢見て
 第3章 1921-28 セールスマン暮らし
 第4章 1929-32 ジュリアン・レヴィ画廊
 第5章 1933-36 サルバドール・ダリの消えない記憶
 第6章 1937-39 新ロマン主義者の登場
 第7章 1940-41 バレエの一夜
 第8章 1942  異邦からの声
 第9章 1943-44 《べべ・マリー》、または視覚的な所有
 第10章 1945-49 ヒューゴー画廊
 第11章 1949  鳥小屋
 第12章 1950-53 イーガンでの歳月
 第13章 1954-55 鳥たち
 第14章 1956-57 ステイブル画廊
 第15章 1958-59 ビックフォードで朝食を
 第16章 1960-63 ポップ、美術界を行く
 第17章 1964  ジョイス・ハンターの生と死
 第18章 1965  さようなら、ロバート
 第19章 1966  さようなら、コーネル夫人
 第20章 1967  グッゲンハイム展
 第21章 1968-71 「バスローブで旅する」
 第22章 1972  「日の光が差してきた……」


  ~  白水社 HPより
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