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7冊の本をご紹介の巻⑦

2020/05/20
7冊の本を紹介するリレー
美術ユニット・ReguRegu(レグレグ)さん → 
からご指名いただき バトンを手渡されました。

最終回は、
バトンを渡してくださったReguReguさんから贈っていただいた1冊。

『  ヘルマンヘッセ ・ 庭仕事の愉しみ  』
     V・ミヒェルス 編  岡田朝雄 訳   草思社  1996年

庭仕事の愉しみ ヘッセ

「 土と植物を相手にする仕事は、
  瞑想するのと同じように、
  魂を解放させてくれるのです 」

  ヘルマン・ヘッセは後半生、執筆に費やす以外の時間は
  ほとんど自分の庭で過ごした。
  一見、隠居趣味のように見える庭仕事の中に、
  ヘッセは尽きぬ愉しみと、のちに彼の文学へと結実する
  さまざまな秘密を発見した。
  「 自然は寛大であると同時にまた容赦のないものである 」
  ヘッセは庭に佇みつつ、観察し、考える。
  本書はヘッセが庭から学んだ自然と人生に関する審理を綴った書である。
  ( 本文解説より )
 

 昨年、今は亡き義母がのこした小さな庭と畑を譲り受けました。
 土と植物がある生活は、発見の連続で、
 日々変化していく自然の姿に、 驚かされっぱなしでした。
 そんなとき ReguReguさんが、贈ってくださったのが
 『 庭仕事の愉しみ 』 でした。

  ヘッセの生き方を綴った1冊の本を通じて
 “ 自分の人生という庭 ” も 自分らしくたのしむんだよ~と
 教えて下さった気がします。
 
 7冊の本を紹介するリレー、
 これまでの人生がたくさんの本で作られてきたことを
 しみじみ感じる1週間でした。
 貴重な体験をありがとうございました。

 次は、美術家の井越有紀さんへ→ 
 バトンタッチ!
 よろしくお願いします♪ 
 



 
  
 
 
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7冊の本をご紹介の巻 ⑥

2020/05/19
7冊の本を紹介するリレー
美術ユニット・ReguRegu(レグレグ)さん → 
からご指名いただき バトンを手渡されました。
私の7冊をご紹介していきます。
6冊目は・・・

『  SUN GARDENS
  CYANOTYPES BY ANNA ATKINS  』
The New York Public Library
DelMonico Books ・ Prestel 2018 

英国の植物学者・写真家、アンナ・アトキンス(1799-1871)。
ビクトリアン時代に、サイアノタイプ(日光写真)の技法を用いて写し取られた植物のカタチ。
2018年にニューヨーク公共図書館にて開催された彼女の展覧会図録。

sun gardens 2

植物学者・アンナ・アトキンス、
彼女は、撮影の技術をタルボットから学び、
1843年に世界初の私家版写真集といわれる『 Sun Gardens 』を作ります。
まだまだ女性が活躍しづらい時代に
知的好奇心に蓋をせず、未知の領域に臨みとことん向き合い
新しい扉を開いていきました。
彼女の美しい情熱と177年前の光を感じられる1冊です。



【 余談・・・ 】
アンナ・アトキンスを知るキッカケは、
森岡書店・森岡督行さんの
『 写真集  誰かに送りたくなる108冊 』
コロナ・ブックス 平凡社 2011年

森岡さんがアンナ・アトキンスについてお話されている記事を
コチラに貼っておきます → 







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7冊本をご紹介するリレー⑤

2020/05/18
7冊の本を紹介するリレー
美術ユニット・ReguRegu(レグレグ)さん → 
からご指名いただき バトンを手渡されました。
私の7冊をご紹介していきます。
5冊目は・・・

『  Joserh Cornell / Marcel Duchamp・・・ In Resonance  』 
The Menil Collection Philadelphia Museum of Art
cantz 1999年
コーネル×デュシャン

マルセル・デュシャンからジョゼフ・コーネルへ宛てた
手紙(作品)と、コーネルの「 Duchamp Dossier 」を中心に
2人の交流をまとめた作品集。
(フィラデルフィア美術館で開催された展覧会に際して刊行。)

傑出したセンス×センスが刺激し合い、
それぞれが相手を想って楽しんで生み出している姿が伝わってきて
ワクワクする本です。

いままで 無意識のうちにたくさんの人、物、コトから影響を受けてきましたが
コーネルとデュシャン、このお2人は特に、
「 既にそこにあるカケラからイメージして遊ぶ 」たのしみを教わりました。

【 余談・・・ 】
詩的な箱作品で有名な ジョゼフ・コーネルさん。
彼の作品から漂うヨーロッパの香りから、
勝手にフランス人と思っていました。
実は、老いた母と病気の弟の世話に追われ、生涯独身、
一度もアメリカを出たことがなかった・・・と知ったときは驚きました。
















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7冊の本をご紹介するリレー ④

2020/05/17
7冊の本を紹介するリレー
美術ユニット・ReguRegu(レグレグ)さん → 
からご指名いただき バトンを手渡されました。
私の7冊をご紹介していきます。
4冊目は・・・

『  四月怪談  』  大島弓子  白泉社文庫  1999年

四月怪談

幼いころから たくさんの漫画を読んできましたが、
作品の中の世界に住んでみたいと感じたのは、
大島弓子さんの漫画が初めて。
読み始めたのはつい最近のことで、
今までなぜ読まなかったのか・・・とても不思議です。
文学性の高い物語と、ユーモアとシリアスの絶妙なバランス。
魅力的な登場人物・・・唯一無二の世界に
すっかり夢中です。
いつか必ず人は死にます。
不器用で生きづらくても自分らしく
死が訪れるまで生き切ろう・・・そんな気持ちにさせてくれる
大島弓子さんの作品。

ここのところ・・・古本屋さんへ行くたのしみのひとつは、
大島弓子さんの作品に出会うこと。


【 余談・・・ 】
世界中に存在するたくさんの本。
本の宇宙には、
未知の世界が無限に広がっていて
生きているうちに全部は見られないのです。
そう思うと・・・
いままでに自然と巡り会えた本との出会いは奇跡のようです。
出会ってくれてありがとう。
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7冊の本をご紹介の巻 ③

2020/05/16
7冊の本を紹介するリレー
美術ユニット・ReguRegu(レグレグ)さん → 
からご指名いただき バトンを手渡されました。
私の7冊をご紹介していきます。

3冊目は・・・

『  銀の匙  』  中 勘助  岩波書店  1935年

銀の匙

作者は小説家、詩人、随筆家として
極めて独創的な歩みをつづけて来た人である。
幼少年期の可憐な姿を子供だけが持ちうる新鮮で鋭い感覚をもって
描いたこの作品は、かつて漱石が未曽有のものと激賞した。
童心の正義と平和と美へのあこがれとそれが容易に得られない
悲しみとの織りなすふしぎな美しさ。( 解説=和辻哲郎 )

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

私は幼少期、共働きの両親が働きに出ている夜までのあいだ、
同じ町に住む祖父母の家に預けられていました。
材木店を営む祖父母の住まいは、
あちこちに階段がある4階層をなした不思議なつくりの古いもので、
下階の曽祖父母の部屋の縁側に面して
こぢんまりした庭と鯉が泳ぐ池がありました。
もぐさのお灸の香りが漂う和室の古い桐ダンスから
曽祖母がくれた溶けかかった薄荷飴やボンボン、
薄暗い納戸の梅干しの瓶の塩の結晶、若くして戦死した叔祖父の肖像画、
新聞広告の裏にちびた鉛筆で描いた落書き、客間のワニの剥製、
居間のシャンデリアのパーツ、すりガラスの模様、ボンボン時計の音・・・
さまざまなカケラが私のなかに息づいています。
私の制作活動の原点です。

『  銀の匙  』、冒頭文が特に好きです。
引き出しの奥にしまってある小箱の中を覗くとき
私自身の記憶と重ね合わせながら
原点を想いながら静かに潜りこんでいきます。






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